和菓子屋初心者、海外に挑戦中

生粋のIT屋さんが、中国で働くお話です。 しかも、IT屋さんから和菓子屋さんへのジョブチェンジもしてしまったから、さぁ大変。日々の奮闘をまとめていきます。 ブログについてのお問い合わせは、こちらまで。 https://www.facebook.com/katsuya.ishii

中国事情

中国リスクをどう判断するか。

先日、BLOGOSで、20年以内に中国が最貧国になるという衝撃的なエントリーがあった
中国がやばいと言われているが、僕なりに中国についての解説をしたいと思う。

▼中国の大きさ
中国は10億人を超える巨大な国です。都市と都市が小さな国家と同レベルの規模になっている。
卑猥な例で大変恐縮だが、上海の風俗が1万円程度らしい。それが、上海の隣の都市=新幹線で30分の蘇州では、1,000円もしないらしい。隣接した都市で物価が10倍も差があるというのは日本ではありえないと思う。

ちなみに、蘇州という都市は、5年前は駅前ですら、舗装されていない泥道だったが、現在ではラスベガスより大きなイルミネーションが設置されるほど、急成長している都市です。上海では失敗しているプリンチェーンが蘇州では大成功をしていたり、現地ではマーケットが違うものとして認識されています。

日本では人口が増えてから町が発展していきますが、中国では管理経済なので開発計画が出来てから建物が出来、人が集まっていくそうです。土着の人口が少なからず存在する上海とは異なり、蘇州には地方都市から人が集まっているので、住んで居る人がまったく違うのかもしれません。



▼中国の実体経済
中国は経済を発展させるために、海外から色々な会社を誘致しました。2000年前後まで、中国は世界の工場と呼ばれ、安価な人経費を背景に製造業を誘致しました。多くの人が農業から製造業に仕事を変えました。その結果、物々交換の農村社会から貨幣社会に多くの人が組み込まれ、物価がどんどんあがっていきました。

社会が発達すると、会社が増えるので、都市部の地価があがります。地価が上がると土地を有効利用するため、ビルが増えます。ビルを増やすには、土建屋さんが増えます。ある程度ビルが増えると、ビルの中で働く人が必要になります。ビルで働く人は、頭が良くないと務まらないので、大卒者の仕事になります。現在、中国では、大卒のすべき頭脳労働の仕事が足りず、中卒、高卒のする肉体労働はたくさんあるそうです。

ここからわかることは、中国政府は大学を作り過ぎたということです。中国の大学の数は1949年205校だったのが、2007年には1907校まで増やしました。日本の大卒者は1年に56万人に対して、中国の大卒者は611万人。そんなに大量のホワイトカラー向けの仕事があるわけがありません。日本は中国の人口の1/10ですが、GDPは同規模です。つまり、中国の一人当たりのGDPは、1/10になるわけです。その程度のGDPで、日本と同レベルの大卒者を作っても仕事が作れるわけがありません。


中国では大卒の求人は十分ではないため,偏差値50程度の標準的な大学を出ている女の子ですら、仕事が無いために、かなりの数が上海などの都市部で風俗で働いているようです。本来であれば、大学を出ていなくても従事できる仕事なので、大卒の仕事ではないはずです。しかし、給料に見合う仕事がないため、大卒者が風俗業に流れ込んでいるそうです。


中国の大卒の求人数が少ない理由は、2つあり、物価が高くなりすぎたため工場が海外に移転していることと、中国市場が十分成長出来ていないことにあります。

中国で製造業をするのに、物価が高くなりすぎるというのは、中国政府もある程度予想していたと思います。大学数が経済規模にあわないほど新設されているという可能性が大きいです。ということは、発表されているGDPが実態のGDPを上回っているのではないかと推測されます

中国政府=共産党で出世するためには、各都市のトップとして経済成長を果たす必要があります。各都市のトップが、経済成長を偽装しているため、実態経済と発表用のGDPに大きな乖離が生まれているのではないかと推測されます。実際、色々なレポートから中国の経済指標は信用出来ないと言われています。実体経済から乖離した経済政策や大学新設計画を作っているのではないかと思います。


▼アラブの春のリスク
アラブの春(アラブのはる、英語: Arab Spring)とは、2010年から2012年にかけてアラブ世界において発生した、前例にない大規模反政府(民主化要求)デモや抗議活動を主とした騒乱の総称である。2010年12月18日に始まったチュニジアでの暴動によるジャスミン革命から、アラブ世界に波及した。また、現政権に対する抗議・デモ活動はその他の地域にも広がりを見せている。各国におけるデモは2013年に入っても継続されている。



中国でも、大卒の就職難が続くと、暴動に繋がるリスクが有る。中国政府が、実体経済に合わせた運用にしてくるか。上海は、外資の会社設立に規制を掛けたり、国内資本を重視した政策を採用しているが、恐らく、それが早すぎたのではないかと思う。

中国は独裁政治なので、状況次第ではすぐに政策が転換出来るのでユーロのようにズルズルすることはないが、このまま行くと社会が瓦解するリスクを大きくはらんでいます。

中国の携帯電話事情

中国の携帯電話事情について、引き続き書いてみたいと思う。

中国の携帯電話は、独自の進化をしている。Googleが規制されていることもあるので、Googleへのアクセスが非常に悪い。Androidなのに、Google Playはインストールされていないし、Gmailも使えないし、Google Chromeとの連携も出来ない。FacebookもLineも使えない。 日本で使われているGoogleの基本ソフトを使うことは難しそうだ。しかし、使いたい。 


そこで、Root化という方法を思いついた。
端末に入っている基本アプリが使いづらいので、Googleプレイをダウンロードしたい。
しかし、出来ない。そこで、Root化して自由に設定できるようにすればいいと思った。Root化というのは、携帯メーカーが設定したものを壊すということなので、メーカーの保証対象外となるので、もしRoot化する場合はご自身の判断でやってください。
参考までに、AndroidをRoot化するメリットについては、こちらにまとめられているので、興味が有る方はご参照ください。


このRoot化という方法は、先ほども書きましたがメーカーの仕様を壊すことになるので、メーカー側はRoot化させないように防御策を講じているようです。その為、Root化させるための方法論が日々アップデートされており、古いものだとRoot化出来ないようです。
昨日、2時間くらいウェブを触ってみましたが、中々キャッチアップができませんでした。

と、そこで行き着いたサイト
30ドルくらい払えば、最新のRoot化が出来るようです。中国の特別仕様が保証対象になるかどうか不明のため、購入するのはためらわれますが、、、


やっぱり、日本から携帯電話を買って持っていくのがベストなのかもしれません。
Docomoで購入した携帯端末をSIMロックしてもらうというのがベストのようです。


僕は、Xperiaを2台持っているのですが、Androidのアップデートが2.3で止まっているので、Root化したくてたまらないですが、携帯端末が2011年発売のものだからか、アップデートできませんでした。。。残念。

 

今、僕が考えているのが、AndroidのItunes化。
androidのアプリを管理するプラットフォームを、PC側にセッティングして、中国で規制されていない日本のアプリを中国の携帯にインストールするもの。中国からは日本で話題のアプリもわからないと思うので、これは需要があるのではないかと思う。
 

たとえば、中国ではiphoneかxperiaを買わないと日本語はダウンロードしないといけないので、それらを一元してインストールしてくれるハブは必要ですよねと思っています。

最新のRoot方法を書いたりとか、FacebookをチェックするためのVPNアプリを提供したりとか、色々必要なアプリを提供出来る気がしています。

中国人に騙された!

いやー、中国人に騙されました。
意外と用心深いので、まだ女性関連に騙されたわけではないですが、、、、


ということで、騙されたぜ体験記。


預園という観光地に行きました。
遊んでいるようですが、小籠包の名店があるので、視察に行った感じです。


そこで、高級そうなNIKONの一眼レフを持つお兄ちゃんに声をかけられました。
写真を撮ってくれないかということで。
NIKONの一眼レフとIphoneを持っていて、中国語と日本語と英語を流暢に話す♂1名+♀2名の三人組。
自称北京大学のOBで、現在、就職活動で来ているとのことでした。


少し話をして意気投合したので、私、ついていきました。
お茶屋さんに行くとのことでした。

今から考えると、会話の中で不自然なことはたくさんありました
彼らは、日本の東大的な存在である北京大学の学生なのに、共産党に友人が居ないとか、IBMとかゴールドマン・サックス、P&Gなど世界的な一流企業をまったく知りませんでした。
東大生で官僚になった友人が居ないと言ったら、絶対疑うでしょう。。。。


で、お茶屋に行きました。
お茶を5種類試飲して、お茶のお土産を買いました。
会計は2,600元=33,000円くらい。

うーん。
2,600元ってこっちのブルーワーカーの月収ですよ。
明らかにおかしい。

中国は、女性には払わせないというのが当然だと言われて、1,300元を払えと言われました。
あーあ、やっちゃった。これは騙されたと思ったがあとの祭り。

面倒なので、財布にあるお金の一部=900元=1万円ちょっとを支払いました。
もう現金はないので、あとは女性陣に払ってもらってくださいと言って。
そしたら、日本円はないかと言ってきます。
中国の現地人向けのお店です。どう考えても、日本円で払えるわけがないでしょう。。。。
逆に、日本円で支払えるとしたら、日本人を鴨にした詐欺グループなわけで。


まぁ、1時間くらい付き合ってもらって良い勉強代だなと思ったので、900元は払いましたが、いやー腹がたった。

すっごいのは、中国人3人組は、まだ僕から搾り取ろうと、次はどこに行くのかとか電車なのかタクシーなのかと聞いてきます。
お金がないので、歩いて行くと言ったら、僕から去って行きましたが。。。。。



日本のみなさん。
路上で話しかけてくる中国人には気をつけましょう。

日本的な感性で判断したら、絶対ダメです。
Iphone、NIKON関係ありません。
お金を持っていても、騙す奴は騙すんです。








上海最大の偽物市場に行ってみた

上海最大の偽物市場=韓城服飾礼品広場に行ってきました。
場所は、南京西路と人民広場の間。結構な繁華街です。
 ただ、日本人の姿はほとんど見ませんでした。おそらく、1/3は欧米人、1/3は中東系、1/3は中華圏という感じでした。


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意外かもしれないけど、意外と欧米人は偽物ブランドが大好き。
ニューヨークのタイムズスクエアとかですら、深夜になれば偽物バッグを売る露店はたくさん出るし、チャイナタウンにいけば昼間から偽物をたくさん売っていたりする。 


ということで、偽物市場には欧米人=白人がたくさんいる。
興味深かったのが、黒人はほとんど見かけなかった。
というか、中国では白人の比率が多い。もしかしたら、上海の中心地の白人の在住数は、日本の東京の比率よりも多いかもしれない。

市場に入るとまずデカデカと見えるのが、「浄化」と書いてある幕。
中国語は全くわからないが、偽物ブランドを浄化するということなのか????
中では堂々と偽物ブランドをたくさん売っているが、、、、


市場に入ると、まず売り子がかなりアグレッシブに体を引っ張ってくる。
売り子は、中国語、英語、イタリア語、日本語と語学がかなり達者だ。

偽物市場は中国でも建前上はNGですが、洋服は店先で堂々と売られています。
偽物でいうと、パーカーだと強いのがアバクロとスーパードライというブランド。
スーパードライはイギリスブランドで、日本には馴染みがないけど変な日本語で有名。
Superdry

セーターならラルフローレン、トミーなんかもあったかな。珍しいところで言うとG-starもあった。
アウター、ジャケットならノースフェイス。ジーンズならEVISかDEISEL。


ただ、売り子が売りたいのは、カバン、時計とかの高級品。
他には、ボールペンとかアダルトビデオなんかもあった。
アダルトビデオ、1枚500元=6,500円くらい提示された。裏ビデオみたいなんだけど、6,500円もあると、こちらの風俗にもいけるはずなので、とても高級です。


大変重要な注意となりますが、売り子についていくと大変です。
カバンとかは、店頭の裏の隠し部屋に保管されています。
そこに連れて行かれると、何かを買うまで出してくれません。

ちなみに、買うまで外に出してもらえなかったため、怒った白人が公安=警官を連れて帰って来ました。
偽物ブランドは取り立てないものの、トラブルについては取締をしてくれるようです。

他に多かったのは、Iphoneケース。DSのソフトやDVDの海賊版もたんまり。
ロゼッタストーンやパソコンのソフトもあって、CADとかの高級なソフトもありました
ちなみに、いくつか借りてみましたが、使いものにならないのばっかりなので買わないほうがよさそうです。DVDは普通に見えるかも。

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日本だと、定価がありますが、基本中国では価格は交渉するものです。
大体定価の4倍くらいふっかけてきます。
大事なのは、他の店では提示の1/3で買えると言い張ることです。
そうすると、その金額が無茶だと会話は終了になります。
 同じ商品を売っている店はたくさんあるので、まずは試してみてください。


最も、モノにこだわらなければ、本当になんでも安く買えます。
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このジャケットで50元=650円くらいです。
ちなみに、この市場、品ぞろえは多いけど、意外と高いです。
ブランド品にこだわらないなら静安寺あたりのお店に行くと、100元~200元=1,300円=2,600円でジャケットがかえます。

中国の物価、本当に安いです。
ちなみに、中国の通販サイトではこれが売れています。
約2,000円です。
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中国バブル崩壊のお知らせ

中国に行くと色々発見がある。

今日は終日、上海で12年会社を経営する社長さんに帯同をしていた。
そこで、お金について興味深い話を聞いていたので、それを書きたいと思う。
※帯同させていただいた方のお話のため、上海全体の話ではないかもしれませんが、参考までに書き留めました。


中国は格差社会だと言われる。
すっごい超金持ちと、すっごい貧乏人が同居するところ。
たしかに、外国人&お金持ち向けスーパーに行くと外国製の高級バターがたくさん売っているが、中国人の庶民向けスーパーに行くとバターはなくマーガリンしかない。
日本だと成城石井とかDEAN&DELUCAとかあるけど、そこまで資産によって購買行動は変わらない。日本だと希望をすれば、ほとんどの人が大学まで卒業出来るが中国だと大学に行くのはお金持ちか天才に限られるらしい。


じゃあ、エリートと庶民、大卒とそれ以外の給料の差はどの程度なのかと聞いてみた。

▼給料について
僕のサラリーマン時代の会社の後輩が、最近中国のIBMに転職したらしい。
中国でもIBMは人気企業で、ランキングトップ10に入るくらいの会社。
そのレベルの会社でも給料は額面ベースで300万円程度らしい。
当然、人気TOP10に入る会社に入れるのは中国でも一流の大学を出た人だけ。

これが、中国の一流ではない大学出身者の給料となると、手取りは6,000元=8万円くらい。だから額面で16万円
。年収に直すと、 200万円くらいになるらしい。

日本のTOP10で考えると、旅行業界など一部例外はあるけど、TOP10に入る企業の平均給料と一般の企業では1.5倍どころか2倍程度の差が出てくる。

そして、中国の非大卒の平均的な手取りは2,500元/月=3万円ちょっと。額面ベースで6万円 。
 年収に引き直すと72万円程度らしい。



ここから言えることは、卒業した大学による給料格差は日本ほど無い。
しかし、大卒と非大卒の差は日本より大きいということがわかる。


現状では、大卒が増えており、大卒の供給過多で就職率は下がっているため給料は下がっており、逆に飲食業など中国がリッチになることで産業が急速に拡大している分野は人で不足のため、給料が上昇しているそうです。

また、中国では大卒のなる職種は、事務職に限られ、ホワイトカラーとブルーカラーの仕事は明確にわかれていたそうです。
→おそらく、ここでいう事務職は経営企画とか経理とか総務を指すみたいです。

それが現在、就職難ということもあり、今まで大卒者がやらなかった営業などの職種やサービス業などの産業にも仕事が出来るようになっており、ホワイトカラーとブルーカラーの仕事の境界がなくなりつつあるそうです。
その為、大卒と非大卒の賃金格差はどんどん解消しているそうです。


▼不動産バブルについて
自分がお金持ちになったと考えてください。
たとえば1億円を運用したいと思った場合、銀行に預けることも、土地を買うことも、株を買うことも出来ます。
※正確には中国は共産国のため、不動産の所有は認められません。その為、利用権を売買するという形になるそうです。


お金持ちの視点からすると、1億円で何をすると一番儲かるかということが投資の判断材料となります。
たとえば、銀行預金の場合、中国だと3$の金利がつきます。
不動産や株は、すぐに換金しにくく、価値が現象する可能性があるため、3%以上の利益が見込めないと投資はしないという判断になります。


不動産収入というと、当然、他人に不動産を貸すことで、そこから賃料を得るということになります。
本日ご一緒させていただいた社長のマンションは家賃が10万円/月だそうです。
それに対して購入した場合の金額は1億円。
不動産オーナーにとっては、家賃収入が 120万円。収益率でいえば1.2%となります。
その為、家賃収入という視点だけでいえば、不動産投資は銀行預金よりも劣る投資対象になるはずです。

中国は不動産価格が上昇しているため、家賃収入よりも不動産の値上がりを期待して、購入するお金持ちが多かったため、不動産価格が高止まりしていました。不動産は年率2%以上の成長が見込めたため、価格が高くなったのだと推測されます。

しかし、現在、中国は不況期に入り、不動産価格は目減りし続けています。
その為、不動産オーナーは家賃を引き上げるという対応をすることでリターンを得ようとしているそうです。 


この不動産オーナーなど富裕層は急速の不動産市場の冷え込みで資産を目減りさせているので、富裕層と一般層の格差も解消する方向に向かっているそうです。


中国経済の減速の結果、鄧小平が考えた「先に豊かになれる人が豊かになれ(豊かになった人は他の人も豊かになれるように助けよ」という世界が実現しているのだと思われます。

とても勉強になる話で、非常に面白かったです。
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