和菓子屋初心者、海外に挑戦中

生粋のIT屋さんが、中国で働くお話です。 しかも、IT屋さんから和菓子屋さんへのジョブチェンジもしてしまったから、さぁ大変。日々の奮闘をまとめていきます。 ブログについてのお問い合わせは、こちらまで。 https://www.facebook.com/katsuya.ishii

中国

中国をフラットに批判する。

宋文洲さんのツィッターを見ていて。
「日本の中国報道をみていつも感じるのは、「中国の政治が悪い」のではなく、「中国が悪い」ということだ。人様の悪いところばかりに注目することは一時の快感を得るが、決して自分のためにならない。」
 
フラットに考えて、中国の政治システムは日本より優れていると思う。日本はバブル以降、何も決められずに、沈黙の20年間を過ごした。その20年の間に、為替政策の失敗などで、韓国や台湾に世界のメーカーの地位を奪われた。

独裁=悪ではない。
企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔 
オーナー企業が、共和制の会社よりも、統治機構として、優れているのではないかという話が出ている。共和制で何も決められないより、間違っていても決められる会社の方が良い。
日本国内でも、ユニクロの柳井さん、海外ではアップル、デル、スターバックス、ヤフーなど創業者が一度引退した後、再登板した例がいくつもある。

アップルのスティーブ・ジョブズは会社を再建したが、ヤフーのジェリー・ヤンは再建に失敗した。ヤフーは、Google幹部を社長に迎えて再建途上だが、、、、

優れた経営者が運営する組織は優れている。
中国の政治システム。共和党という独裁組織がある。共和党で出世するためには、地方都市のトップとして実績を積む必要がある。仮に有名な政治家の子息でも、実績がなければ共産党で出世をする事が出来ない。

日本の世襲だらけの国会議員と違う。地方で実績を残し、中央政府に入るところまでは個人の能力。中央政府に入ってからは血縁、地縁、学閥などが重要になるそうだ。


日本で言えば、橋本徹みたいに地方で実績を出した人が首相になるような仕組みだろうか。
アメリカはどうなんだろう。俳優出身のレーガンが大統領になったり、シュワルツネッガーがCA州知事になったり、意外に人気投票で実績主義ではないのではないかと思っている。今から考えると、ブッシュJrが2期大統領になったり、結構間違えなんじゃないかということが起こり得たりしているしね。

だから、中国の政治システム自体は、世界一じゃないかというくらい素晴らしいと思っている。
ただ、尖閣諸島だけにとどまらず、沖縄までも領有権を主張したり、色々な国と領土紛争をしていたり、政治の内容自体は好きではない。

中国人自体は、どうだろう。結構良い奴多い気がする。かわいい女の子も多いからね。
日本では考えられないような美人と普通に友だちになれたり、視点を変えれば良い国だったりします。
※水商売の女の子でなくても、意外とかわいい女の子と友だちになれます。


日本人は、中国が悪い→中国の全部が悪い。
ってなっちゃうけど、ちゃんと見ないとダメだよね。

 

日本の情報統制

上海に行った時の事、中国の地下鉄では、山手線の車両のように、電車の中にテレビのモニターがあり、ニュースが流されている。上海に住む先輩から教わったことは、中国のニュースは海外のネガティブな情報を国内で放送することで、中国内は外国よりもハッピーだと不満を抑えこむ目的があると聞いた。
 
中国は共産国だから、大変だなーと他人事のように考えていた。しかし、実際はどうだろうか。


宋 文洲さんのTwitteが刺激的なので、ピックアップしてみた。
■アベノミクスについて
国益。円安でも、2月に日本の輸出は前年比2.9%減となった。このうち対中国では15.8%減った。その一因として世界需要が弱いままであることと、尖閣諸島の領有権をめぐる日中間の反目により中国への輸出が影響を受けている。

日本が海外からお金を稼ぐ能力は落ちている。円安の影響で、今までより20%前後は日本の商品を安く買えるようになっている。しかし、それでも日本の商品が売れていないことになる。

ニュースにされないニュース:昨日、国債相場は唖然とするような売りを浴び、利回りは0.315%から0.62%まで急上昇。30ベーシスポイントの大荒れになったのはリーマンショック後の4年半ぶりのことだ。これで円安が一気に92円台から97円台までに進んだ。

利回りが上昇するというのは、日本の国債が信頼されていないということだろう。そこで考えると、日本がコントロールして円高を誘導しているというわけではなく、日本の信頼が落ちた結果円高になってしまったのではないかという可能性が高い。ストレートには書いていないけど、宋さんは日本経済が一気に悪化すると考えているのではないだろうか。


また、中国の本屋さんと日本の本屋さんを比較したブログにもあるが、日本のメディアは中国を嫌うように仕向けているのではないかと思ってしまうほど、反中である。一方で、中国のメディアは意外とフラットだったりする。

日本に居ると中国は、日本だけを目の敵にしているように感じるが、中国は日本との尖閣諸島の問題だけでなく、フィリピンや韓国、そして台湾とも問題を抱えている。国内でもチベット問題を抱えている。フィリピンは、中国の報復措置によって経済が大きく影響を受けている


海外に出ると、意外とメディアに影響されずにフラットに情報に接することが出来ます。
久々にTWITTERを使っていて、TWITTERでフォロワーを選ぶことで、フラットな情報が得られて面白いなと感じています。

しかし、残念ながら少なからず、怪しげな情報、UFOとかネッシーと同レベルの情報を流しているので、選別が大事だなと感じています。



 

本当に幸せって・・・。

桜花賞が終わったばかりですが、皐月賞を前に競馬ネタのエントリー。高校時代に読んで、とても衝撃を受けた本。
 「鍛えて最強馬をつくる 」

著者である戸山さんは、JRAの名調教師。徹底したハードトレーニングで競走馬を鍛えた調教師として知られる。彼の管理馬で最も有名なのは、ミホノブルボン
 
wikipediaをまとめると、こんなことが書いてある。
生まれた当初のミホノブルボンの評価は非常に低く、競走馬としては低額の700万円で取引された。当時関係者の間では、ミホノブルボンは血統的に短距離馬であると言われており、調教師の戸山自身も「本来はスピードのみに恵まれた天性のスプリンター」と述べていた。しかし戸山は「鍛えて強い馬を作る」という信念のもと、徹底的に鍛え上げることで距離の限界も克服できると考え、ミホノブルボンに入厩当初から1日4本もの坂路調教を課した。このハードトレーニングによって鍛えられたミホノブルボンは距離限界説を退けて2400mの日本ダービーで優勝、戸山の理論を体現する馬となった。 


高校生の時に読んだ本なので、正確ではないかもしれないが、こんなことが書いてあったと記憶している。

ミホノブルボンは、ハードな調教を嫌がったらしい。それに対して、戸山さんはムチで叩いてでも、調教をすると言ったそうだ。嫌がる馬を無理に調教することは、虐待ではないかという意見が出たそうだ。
それに対して、戸山さんは、調教しないで強い馬なら無理強いはしないが、ミホノブルボンは弱い馬だ。無理にでも調教しないと屠殺されて馬肉ソーセージになってしまう。
頑張って調教して成績を残し天寿を全うさせてあげる事と、何もしないでこのまま馬肉にするのではどちらが馬にとって幸せだろうか。。。


元々強い馬は子供の時から頭角を現す。戸山さんの考えでいけば、体が頑丈で強いトレーニングをすれば強くなる馬も居る。そして、実際彼は晩年、ミホノブルボンに出会った。努力で天才に勝つことが出来る。それを教えてくれたのが、ミホノブルボンだった。

ハードトレーニングの申し子と言われたミホノブルボンは、トレーニングをしたくなくて嫌がっていた。彼はトレーニングの天才でもなんでもなく、彼の才能は体が強いことだった。自分にも何らかの才能が有ることを信じて、何にでも必死に取り組むことの重要性を教えてもらった。
 

中華的発想法

うちの実家は観光地にある和菓子屋です。近所にはたくさんお菓子屋さんがあります。

父親のポリシーは、他のお店の商品はパクらないということです。
うちのお店は、他のお店とは違うものを販売しています。

これが兄の代になり、どら焼きとか他のお店と重複するものが出て来ましたが、ただどら焼きに生クリームを挟んだり、違うものになろうとしています。


最近、中国の大企業の経営者の方とお会いする機会に恵まれています。
日用品だったり、飲食店だったり分野は様々ですが。

彼らと話すと面白いのが、模倣を悪と認識していません。日本人的な発想とは違うのが面白いところ。
むしろ、市場が明確にもかかわらず、攻めないことを悪だと考えます。


なぜ、日本では、模倣を悪だと捉えられるのか。
インターネットの世界では、模倣は当然。むしろ、模倣を前提としてページも作るし、サービスも作っていきます。


PHYという歌手が世界的に流行っている。日本では流行っていない。
 

イエローハットという会社のCMのパクリではないかという話が出ています。

 
仮にパクリだったとして、何が問題なのでしょうか。イエローハットのCMは、歌ではないし、世界戦略のために作られたものでもないため、競合は一切していません。
 
仮にイエローハットのCMが世界的に流行すると思ったなら、イエローハットの人が世界に輸出をしていけばよかったのではないかと思う。 競合するものに対するパクリは、日本人的な感性では褒められるものではないけど、それを土台に若干変化球を投げることは許されるんじゃないかなと思う。
 

パクったとして、世界に売り出すリスクを取った韓国人は、正直すごいと思う。世界戦略のために多額のお金を払っているわけだから。日本でヒットした歌を、そのまま海外に持って行って成功したというのとは訳が違うかなと思う。

先日、パナソニックがアラサーエアコンというものを販売した。
それに対して、批判をする人たちが続出した。
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中国だと商品はとにかく多産多死。色々な商品を販売することで、どれかあたればいいという発想で商品を考えている。
アラサーエアコンでもいいと思う。僕個人としては当たる気はしないけど。このような批判が、メーカーの冒険を阻んでいる気がする。その結果、Iphoneのようなイノベーティブな商品が生まれなくなっていると思う。。


日本人の繊細な商品は、日本の消費者が作り上げた。これは間違いない。
でも、現在の消費者主権な状況はいき過ぎなのではないかと思う。 

今後の事業展開

今後の方向性について考えている。

起業家として上海に残るとするなら、和菓子屋を頑張るか、インターネット屋をするか。
それとも日本に戻りインターネット屋さんをするか。

もう少しだけ、上海で頑張りたいと思っている。1年勝負して芽が出なかったら、日本でおとなしくインターネット屋に戻ろうと思う。

和菓子屋をするには、初期費用が大きいため、腰を据えて展開を考える必要がある。基盤はインターネット屋として稼ぎつつ、和菓子屋に戻るための準備を進めて行くのが良策だと思っている。


必要なものは、3つかなと思う。
中国人の味覚にあう商品、中国での店舗。資金。
まずは、中国に住んで商品を開発しながら、店舗や資金調達の話をじっくり腰を据えて選んでいくのが良いのではないかと考えている。


和菓子屋をするという話で、色々考えさせられた。
日本と比べると中国は、まだ発展途上国。原料が圧倒的に少ない。だから、レベルを引き上げていくというのは、根本的に厳しい。だからこそ、食材を組み合わせることで新しい味覚を提供するというのが良いのではないかと考えている。

また、根本的な味覚という部分でいうと、日本人も中国人もあまり差がないということがわかった。これは、非常に良い勉強だった。


とにかく、2013年はまだ2ヶ月しか終わっていない。残り10ヶ月を走り抜けたい。
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